- 第1話「これが公務員予備校の現実」
- 第2話「大手の限界、小規模の問題」
- 第3話「7つの誓い。いまが立ち上がるとき」
- 第4話「孤軍奮闘、そんなに甘くはなかった」
- 第5話「これからが本当の勝負!」
- 第6話「物語は続く」
第1話「これが公務員予備校の現実」
「なんてこった・・」
1993年8月。僕が大手の資格スクールで教鞭をとっていたときのこと。
行政法の授業をするために、ドアを開けた僕の目に飛び込んできたのは、空席だらけのスカスカの教室だった。開講からからたったの3ヶ月で、3分の1の生徒がドロップアウトしてしまった。
誰も最初から辞める気で予備校には入ってこない。50万近い学費を払って、3ヶ月やそこいらで挫折してしまうのは、どういうことなんだ?僕は、疑問に思った。
「気合、根性が足りない」
「そもそも、それほど公務員になりたいとは思っていなかった」
「所詮、親の金で来ているのだから、痛くも痒くもないだろう」
他の先生方は口々にそう言っていた。真面目に通って合格した者もしかり。
「そんなナマケモノは放っておいて、真面目にがんばる生徒にキッチリ授業をすればいい。むしろ教室が空いてたすかる」
その予備校では、そんな風に言う講師も少なくなかった。
それも当然、ある。
真面目にやったものが、報われる。当然だ。
情熱を持っていない人間がそもそも公務員になるべきではない。それも当然。
だが・・
僕の中になにかわだかまりがあった。
そのモヤモヤをなくすために、僕は動き出した。
「社長、今村ゼミを開設させてください!」
定員20名の個人指導ゼミ。
個別の勉強スケジュールの指導からはじまって、質問回答、グループでの目標の設定、現状の把握など・・モチベーションを保ち、効率よく学習する方法を指導するゼミを開設したい。
そう直訴したのだ。
社長は了承してくれて、プロジェクトは晴れてスタートすることになった。


