最終合格東京都Ⅰ類B
大学での研究助手のアルバイトの際に、官僚OBへの聞き取り調査を読み、公務員の方が人々の生活をよくするために身を粉にして働く姿に感動すると共に、そうして実現された政策が、何十年も経った今でも多くの人を支えていると知りました。こうした経験から、自らも将来にわたって世の中に貢献できるような政策を打ち出す仕事に携わりたいと考えました。都庁のみを志望した理由は、現場感覚に裏打ちされた優れた政策を生み出す能力を培える環境と、先進的な政策を実現できる財政力に恵まれた環境の両方を手に入れることができるのは、都庁だけだと考えたためです。都庁に不合格だった場合に、妥協して他の公務員になることがどうしても嫌で、「都庁がだめなら、金融機関」と決めていました。
説明会の際に、岡田先生が公務員の仕事や試験について非常に分かりやすく説明をしてくださり、後日、アンケートの志望先に記入した都庁の資料を自宅に郵送してくださる等、フォローの充実している予備校だと感じました。また、いつ教室へ行っても受付の方が優しく対応してくださり、通い続ける場所として非常に良い環境だと感じました。体験授業もたくさん受けることができ、しっかりと相性を確かめて判断できることにも安心感がありました。このように、様々な場面で学生の視点に立った対応をしてくださるところに魅力を感じ入学を決めました。
ゼミやサークルで忙しく、ほとんど教室に来ることができませんでした。それでも、少しでも聞いたことのある単語や考え方を増やそうと、大学の授業の空きコマに図書館のパソコンを使って、オンラインで授業の録画を見ていました。
一通り授業を受けきったものの、まったく知識が身についていないことへの焦りを感じ、岡田先生に相談にのっていただきました。民間を併願しながら都庁のみを受験するつもりだと伝えると、科目の絞り方や今後の勉強のペースなど、丁寧に指導して下さいました。アドバイスを参考に勉強する科目を絞り、毎日ダーウィンを日替わりで持ち歩き、各科目の得意不得意を分野ごとに把握することに集中しました。
中間期に洗い出した得意分野を中心に都庁の専門記述の暗記を進めていきました。特に直前一か月は民間企業の就活と完全にバッティングし、精神的に追い詰められることもありました。しかし、受かりたいならやるしかないと自分を奮い立たせ、民間企業のES、面接の合間を縫って、過去問10年分を2周、専門論文80論点を3周しました。勉強にかけられる時間が他の受験生より圧倒的に少なかったため、ジェスチャーを交えながら音読したり、殴り書きの図示を繰り返したりと、思いつく工夫はどんどん取り入れました。
1つ目は、担任の先生や受付スタッフの方が、いつでも温かく迎え入れ、丁寧にフォローしてくださったことです。DVDの貸し出し手続き等で受付に行くと、いつでも笑顔で明るく対応をしてくださり、気持ちよく教室に向かうことができました。また、勉強の進め方やスケジュール管理について担任の先生に相談をすると、いつも建設的なアドバイスと温かい励ましの言葉を頂き、諦めずに頑張ろうと思うことができました。
2つ目は、受験仲間づくりの機会や、合格者の先輩方から直接お話を聞ける機会をたくさん頂けることです。大学が忙しく、EYEから足が遠ざかってしまったときも、こうしたイベント等への参加を通してモチベーションを高めることができました。
都庁受験者のみで5,6名のグループを作り、その中で集まれる人2,3人でほぼ毎日集まって交互に面接官役と受験生役をしていました。練習は都庁の本番と同じおよそ30分で行い、質問の内容は先輩からいただいた過去の質問や、民間就活でよく聞かれた質問のリストをアレンジして使っていました。面接官役として質問を考える経験が、自身の想定問答集を作る際に非常に役に立ちました。面接練習の場では積極的に面接官役をかってでることをお勧めします。
教養論文については、都庁受験者のみで10名ほどのグループを作り、「都民ファースト」に出てくる様々な目標について、その目標を達成するために必要と思われる政策を手分けして論文にしました。その後各々の論文を持ち寄り、プレゼンテーションし、疑問点を解決していくことで、分かりやすく課題と対策を論じる力をつけました。専門論文は、直前講座で配られたレジュメと、他校模試の解答を用いて勉強しました。一周目は一通り書き写し、二周目は文章をつぶやきながら助詞を抜いて殴り書きをする、三周目はプレゼンテーションするように身振りを交えながらしゃべり、上手く話せなかった部分を図と単語だけでどんどんまとめました。
民間企業との併願でとにかく時間がなかったので、①集中すること、②効率的に学ぶことを大切にしました。①集中については、時間帯毎にどこで勉強するか(9~15時:公民館、15~18時:カフェ、18~22時:自宅)を決めることで、メリハリをつけ、次の場所へ移動しながら前の場所での過ごし方を反省し、気持ちを切り替えていました。②効率については、几帳面な性格を封印し、記憶を引き出す最低限の言葉で文章をまとめたり、図に起こしたりするよう工夫しました。合格さえできれば、どんな方法で勉強してもいいという考えで、声に出す、手を動かすなど、なんでもやっていました。
膨大な科目の勉強を続けるなかで、辛く、止めてしまいたくなることもあると思います。けれど、合格するには、どんなに少しずつでも続けなければならないし、どんなに他の人に置いて行かれていても諦めずに追いかけ続けるしかありません。他に道はないと腹をくくり、前だけを見て頑張ってください。私は、何度も挫けそうになりながら、なんとか都庁合格をつかんだ今、辛さや怖さに打ち勝ち、努力を続けることの大切さを理解することができました。また、自分にはそれができるという自信も手に入れることができました。辛い時期を乗り越えることで、合格以外にも、手に入るものがたくさんあります。これから勉強する皆さんが、EYEの素晴らしい先生方やスタッフの皆さん、友人やご家族など、たくさんの方の力を借りて、諦めずに夢を叶えられることを祈っています。