2017年度公務員試験のEYE合格体験記

「3か月前から始めても間に合う!都庁合格までの道」

東洋大学 国際地域学部4年(受験時)警察消防ベーシックコース 12月生

最終合格東京都Ⅰ類B(新方式)

-自然な流れで公務員を志望しました-

 私が公務員を志望した理由は、家族や親戚に公務員が多くいたため、特に深く考えてたわけではないが、自然な流れで受験を考えるようになった。ただ、周りの公務員志望の人と比べたら、本格的に勉強を始めるのは遅かったと思う。

-大学受験の経験から、公務員は予備校を利用-

 EYEに 入校した理由は、進路についてそろそろ本腰を入れて考えなければいけないと思っていた時、大学の友達に、公務員を本気で目指すなら一緒に入ろうと誘われたからだ。私は大学受験時に、予備校に通わずに独学で受験して、目標の大学に行けなかった苦い経験がある。EYEに入った最終的な決め手は、そう言った経験から、本気で目指すなら未来への投資は惜しんではいけないということ、過去と同じ失敗は絶対にしたくないという思いがあったからである。
 実際にEYEに入ってよかったことは、同じ場所を目標にしているライバルの存在が多いため、刺激になると同時に公務員を目指しているという実感が強く湧き、勉強に対するモチベーションを上手く保てたことだと思う。私自身勉強は好きではないので、上手くいかない時や気が向かない時に、一人でやるよりもモチベーションを上手くコントロールできたと思う。

-学習の流れ-

・スタート

 私は12月の後半、ほぼ年末という時期にEYEに入校した。最初は、祖父や叔父が警視庁で働いていることや、周りに警察消防関係者が多かったことから、警視庁を目指し、警察消防 ベーシックコースで入校した。教養科目のみなので、とにかく最初は数的処理と憲法をやっていた。
 入校してからひと月ほど経ち、自分の中で、本当に警察消防でいいのか、葛藤が始まった。どうせ試験を受けるなら、行政事務系の自治体を受けてもいいんじゃないかと考えるようになった。家族とは公務員試験を受けると話していたが、具体的にどんな公務員になりたいのか、どこを目指すべきなのか、ここで初めて真剣に相談した。EYEでも長谷川先生に個別相談をお願いし、最終的に2月初めに、専門科目なしでも受験可能な方式がある都庁を本格的に目指すことになった。私は民間企業も視野に入れていたので、とにかく2月までには授業を全て受けきり、3月に入るまでには本格的な過去問演習に取り掛かろうと計画を立て、勉強していた。ちなみに、このころはまだ週1~2日でアルバイトもやっていた。

・中間

 そうして3月に入り、過去問演習に入ったと同時に、民間企業の方も採用活動が幕を開けた。私は二刀流として、勉強をしながら民間企業の採用説明会や採用選考にも参加した。普通に公務員を目指すなら民間は気にせず勉強していたほうがいいのだが、私は保険が欲しいと考え、とりあえず色々受けてみようと考えた。結果として民間企業はどこも決まらなかったのだが、この民間企業の就活の経験が、都庁合格に非常に大きな役目を果たした。というのも、私は都庁の新方式を受験したのだが、新方式には、専門試験がない代わりに、プレゼンとグループワークがある。そして私が選考を受けた民間企業(5社ほど)は、グループワークでの選考が非常に多かったのである。

・直前期

 そうこうしている間に4月に入り、いよいよ試験直前期を迎えた。大学の新学期が始まったころから、アルバイトも控えた。私の試験日程は、4月30日に警視庁警察官I類、5月7日に東京都I類B、5月27日に東京消防庁I類という日程だったが、ちゃっかりと民間企業の選考が全部いいとこまで進んでいたので、警視庁の直前は非常に大変だった。結局、ここで全ての民間企業の選考を辞退、落選したので、少し肩の荷が下りた気分だった。
 そしてついに4月30日、警視庁の試験を迎えたのだが、論作文は上手くかけたのだが、教養試験がボロボロだった。自己採点は50問中19問正解、数的が全然できていなかった。次の試験は1週間後、第1志望の都庁である。都庁(新方式)は問題の半分が数的処理なので、このままではまずいと思い、そこから1週間は全て数的処理に使った。EYEに入ると大体ダーウィンという教材を使うが、この1週間は、実務教育出版さんの「数的推理解法の玉手箱」という教材で基礎を徹底的に詰めこんだ。基礎もできないのに応用なんてできるわけがないからである。結果的にこの対応が試験で功を奏した。
 都庁の試験前日は、詰め込んで勉強していた疲れからか、非常に体が重く、熱っぽかったので、夕方には切り上げ、早めに寝て、当日に備えることにした。そして当日、体こそまだ怠さはあったものの、朝から頭は冴えわたっていた。問題を解いていても、今まで自分が解けなかったような問題や、時間をかけていた数的推理の問題が、奇妙なほどスラスラ解けた。自己採点は教養が40問中23問正解。頭が冴えていたと言っても、文章理解と他の教養問題で3問は凡ミスをしていたので、少し勿体無かった。例年の新方式の教養ボーダーは大体20~22問ほどと聞いたので、プレゼンシート次第だなと思っていた(実際は教養が17問くらいの人も一次試験通過した人もいるらしいので、プレゼンシートがかなり重要)。
 一次試験の結果は、警視庁、都庁共に合格。どちらも怪しかったが、とりあえずここまでEYEでやってきたこと、予備校に入ったことは無駄じゃなかったということを実証できた。東京消防庁は、警視庁の二次試験と 日程が被ったので受けなかった。

-論文、面接対策-

 警視庁の一次試験が受かったのは完全に論文のおかげである。論文対策は、主に林先生のDVDを見て対策した。また、友達と互いに書いた論文を見せ合い、添削したりアドバイスをしたりした。
 面接に関しては、私は警視庁の二次試験の面接対策をあまり真剣にやらなかった。模擬面接や面接の個別相談などを行わなかったのである。結果は言わずもがなである。試験を受けて、これはダメだなと分かった。警視庁の二次試験の後に都庁の一次試験合格通知が来たので、切り替えてしっかり対策を行なった。行なった対策はそれほど多くはない。大学の就職支援室なども並行して利用し、面接の質問の情報収集、面接カードの添削、そして模擬面接。添削は山田講師にしてもらった。あとは面接の前にプレゼンがあるのでその練習もした。おかげで、二次試験は終わったと同時に「これは通った」と確信が持てた。最終試験は民間企業の採用選考で何度も行ったグループワークをおさらいし、さらに都庁のグループワークを受けたことがある人の話を参考にしながら、対策を練った。民間企業での経験が、最終試験で役に立った。ただ、どんなお題が出てくるかは全く予想できなかったので、とりあえず東京都が今やっている事業や政策などには目を通しておいた。

-勉強で工夫したこと-

 勉強で工夫したことは、適度な息抜きと、アウトプット。自分が難しいと思った範囲は質問などをして理解する。それを人に教えるようにアウトプットしていく。教える人がいなかったら1人演技でもいい。役者気分になって教えた気分になることは、知識の形成にもなるし面白い息抜きにもなる。こうじゃなくても、やれそうなことはやってみるといい。勉強をするにしても、ただ勉強するのと、楽しみながら勉強するのでは理解度の深さが違うし、後者の方がより記憶に残る。「好きこそ物の上手なれ」であり、「初心忘るべからず」だ。

-メッセージ-

 これから勉強を始める人にとって私の体験記は特殊な例だと思うので参考になるかはわからないが、あまり煮詰め過ぎずに、適度な息抜きをしながら努力して、合格を掴んで欲しい。勉強するにあたって、たまに「なんでこんな勉強をしなきゃいけないんだ」と行き詰まることもあると思う。公務員を目指す明確な理由や、その先の目標があれば、乗り越えやすいと思う。ちなみに私は、完全な私情だが、どうしても見返してやりたい人物がいたから、行き詰まった時も乗り越えられたと思っている。都庁の新方式を受けようと考えている受験生はなんでも相談受けるので頑張って欲しい。