2017年度公務員試験のEYE合格体験記

「コミュニケーションの大切さ」

関西学院大学 文学部4年(受験時) 個別授業30コマ付き!プレミアムコース 8ヶ月講座 11月生

最終合格国税専門官

-全体の奉仕者としての公務員-

 公務員は、憲法でも定められているように「全体の奉仕者」として職務にあたります。私は、企業の「自社の利益第一主義」がどうにも性に合わなく、利益を第一に考える企業よりもみんなのためになる仕事に就きたいと考え、公務員を志望しました。また、基本的には週休二日制で、休日には自分の好きな趣味に時間をあてられ、福利厚生も充実している点も魅力的でした。

-真摯で丁寧な説明、先生との距離の近さ-

 私は当初、大学院入学後に公務員の勉強を始めようと考えていました。しかし、大学で開催されていたEYEの説明会になんとなく参加し、自分の進路について聞いてもらったところ、「それでは遅すぎる。最終的に公務員になるのであれば、今から始めるべきだ。年齢を重ねると受けられなくなる試験がある。」と増田先生に指摘されました。そして、「歴史が好きなのであれば、公務員になって休日に研究をした方がいい。」との助言をもらい、その時の真摯で丁寧な対応、EYEの強みである『先生と生徒の距離の近さ』などを踏まえ、1日よく考えて、この出会いと縁を信じてEYEにお世話になろうと決めました。

-学習の流れ-

開始期(11~12月)

 遅過ぎるスタートだったので、入学直後からDVDを見ることを第一に進めていきました。毎回の課題や自分のテキスト作りを欠かさずにし、完成するまでは基本的にその科目は進めないようにしていました。また、同時に全く違う3科目を勉強していました。法律系は、中々頭に入らず分からない点も多かったので森本先生に質問の時間や個別授業で解説してもらい、それをテキストに付箋で書き加えて自分だけのテキストを作り上げていきました。問題はダーウインを繰り返し解いていました。数的処理と経済系は、丸山先生の授業のレジュメの問題とダーウインを解いて、分からない問題はDVDをもう一度見て解きなおし、それでも分からない問題をまとめておき個別授業で丸山先生と笹田先生に一つずつ解説してもらいました。問題は法律系と同様ダーウインを繰り返し解いていました。人文科学系は、元々ある程度得意だったのでDVDを見てダーウインを解き、プリントを隙間の時間に見て授業内容を思い出すようにしていました。文章理解は、DVDを見てプリントを解きなおしていました。自然科学系は、元々苦手だったのと増田先生から費用対効果があまり見込めないとのことだったので完全に放置して他の科目に時間を回していました。

中間期(1~2月)

 年明け以降は、残っている行政科目と行政法を直前講習と並行して進めていきました。同時に、法律系や経済科目の二巡目に取り組み、記憶の穴埋めを徹底するように努めました。法律系は、DVDを繰り返し見て条文と趣旨に戻り、ダーウインを解き直していました。経済系は、突然分からなくなってしまったので授業のレジュメをもう一度最初から解き直し、その後に洋泉社の「攻略!ミクロ経済学」と「攻略!マクロ経済学」を参考書として、使っていました。文章理解に関しては、実務教育出版の「文章理解すぐ解ける<直感ルール>ブック」の問題を解いていました。小論文は、織田先生のプリントの模範解答の中からキーワードを抜き出して、背景→問題点→対策が繋がるようにまとめていました。憲法論文は、直前講習の中で時間内に書き上げ森本先生の添削を受けて優秀答案を見返す。その後、模範解答を口に出して読み覚えていきました。行政科目は、政治学・行政学・社会学・国際関係の4科目のDVDを見てはダーウインを解き、授業のレジュメと直前講習の織田先生のプリントを何度も解き直していました。数的処理は科目と科目の間で解くようにしていました。

直前期(3~4月)

 一通り自分が見ようと思っていた科目は全て見終わりましたが、法律系は不安が残っていたのでDVDを一日2枚のペースで見ていました。参考書は使わずに、直前講習のレジュメとダーウインの問題を解いていました。私は、この時期から過去問500を解き始めました。人文科学・行政科目・小論文・憲法論文に関しては、授業のレジュメと直前講習のプリントを引き続き解き直し、覚え直していました。過去問500を解き始めた以外、新しい参考書を使ったりはしていません。DVD・ダーウイン・レジュメとプリントを中心に勉強していました。

受験期(4~8月)

 いよいよ、試験日が目前に迫ってきましたが、今までの学習パターンを崩すことなく繰り返し行っていました。
 そして、必ず終わった試験(国総・裁事・国税・国般)の復習は欠かさないようにしていました。森本先生から法律系の問題は、後の試験に流用されると聞いていたので次の日には解き直し、解説講義には必ず出席して知識の穴を埋めるように心がけました。面接対策に関しては、一次試験終了後に取り組み始めました。面接カードは、必ず森本先生か増田先生に複数回見てもらい、誤字脱字と表現のおかしな点がないかを確認してもらいました。模擬面接に関しては、入退室の仕方や質問に対する受け答えを増田先生と笹田先生に一つ一つ時間をかけて丁寧に指導してもらいました。

-頼りになる先生と共に戦う友人との積極的な交流-

 私は、EYEの強みである『先生と生徒との距離の近さ』を最大限生かすようにしていました。具体的には、必ず月に1回は森本先生の個別面談を受け、自分の課題・不安に対して助言をもらっていました。また、隙間の時間にも面談スペースに先生がいらっしゃったら、科目の質問や進捗状況・今の不安などを正直に話し、今後の行動に関して相談に乗ってもらっていました。公務員試験が近づくにつれて、「このまま進んでいっていいものか?」「今やっていることに時間をかけるのは正しいのか?」不安ばかりが心の中を巡り続けていました。そこで光明となったのは、森本先生のアドバイスでした。先生は親身に話を聞き、適切な指摘をした上で私を鼓舞してくれました。最後まで歩み続けることができたのは先生の言葉があったからです。ほんの些細なことでも先生に話を聞いてもらい、アドバイスを受ける。たったそれだけのことですが、私にとっては大きな支えになりました。これから公務員試験に臨む方には、是非とも先生方とのコミュニケーションを大事にしてほしいと思います。
 もうひとつ、同じ公務員試験を戦う友人とのコミュニケーションも大事にしてほしいです。同じ境遇故に相談できることもあります。科目担当の先生が不在の時、友人に科目の質問をして解決するなんてことが多々ありました。後で先生に確認する必要がありますが、自分の疑問を友人たちが一緒になって考えてくれる。そのことは、安心とともに人とのつながりを感じさせてくれます。公務員試験は、最終的に一人で問題に向かわなくてはなりません。けれど、友人たちと一緒に考えた問題はその思い出とともに記憶に残り、本番でも迷うことなく正解を導くことができました。友人たちとコミュニケーションをとることは必ず役に立ちます。そのためにも、積極的に話しかけることをお勧めします。特に、ランチ会に参加してみてください。入学が遅かった私ですが、ランチ会にはよく参加していました。勉強時間が減ると思われるでしょうが、ランチ会での交流は補って余りあるものとなるでしょう。勉強方法を教え合って今後の勉強の参考としたり、現在の不安を分かち合い励ましてもらったり、OBの方に質問・相談できたりしました。ランチ会でできた友人は最後まで切磋琢磨する関係になると同時に、公務員試験を乗り切るための心の支えにもなります。是非、気軽に話し合える友人を作ってみて下さい。

-面接&論文対策-

 正直なところ、私は面接対策をあまりやっていません。入学が遅かったこともあり、チューターゼミにも出られませんでしたし、講義のDVDを見たぐらいです。本腰を入れ始めたのは、国税専門官の1次合格が出た直後でした。そこから、模擬面接と個別授業・個別面談の時間(計5回程度)で、入退室から質問に対する受け答えを見てもらいました。切羽詰まった状況下で、何とか作り上げたような感じです。主に面接対策をしてもらった笹田先生には、時間が少ない中で一つ一つ丁寧にミスを指摘・改善してもらいました。入退室や受け答え以外にも、自分を好く見せるコツを伝授してもらい、本番では試験官によい印象を与えることができました。増田先生には、面接カードの確認とよく相談にのってもらいました。特に、面接の練習であっても緊張し、言葉づかいや受け答えがしどろもどろになってしまう私に、「面接は所詮、試験官とのコミュニケーションだよ」とアドバイスをしてもらったことは、今でも心に残っています。この言葉をもらって以降、無理に畏まらず素の自分を出した受け答えができるようになりました。森本先生には、主に相談と面接カードの作成をしてもらいました。私は、大学在学中サークルに所属しておらず、アルバイトでも客観的な評価をもらったこともなく、大学で取得できる資格の勉強をただひたすらやってきただけで自分の中には何もありませんでした。当然、面接カードなど書けるはずもなく、最初に森本先生に提出した面接カードは一応欄を埋めたレベルのものでした。それを見た森本先生はすぐに、この何もない私の自己PRや志望動機の基盤を作り上げてくれました。そこから、何度も何度も書き直して先生に見てもらうことを繰り返して、自分の面接カードを完成させました。私の面接対策はほぼ先生頼みでした。
 小論文については、織田先生の授業を受けて答案を提出、添削を見て問題点を確認して時折復習する。そして、授業レジュメのテーマごとにキーワードを抜き出し、1つのキーワードに対して背景→問題点→対策を整理していきました。これをちょっとした空き時間にやっていました。憲法論文については、森本先生の講義を受けては答案を提出、添削と模範解答を比較して自分の解答の問題点を抽出するようにしていました。また、模範解答をファイリングして、EYEまでの電車の中でひたすら小さな声で音読し続けました。そうすると、憲法の条文や趣旨が少しずつ分かるようになってきました。のどがカラカラになりますが、その分効果はあります。

-勉強で工夫したこと-

 取捨選択・費用対効果を重視すること。これにかぎると思います。まず、取捨選択に関しては先生に相談した上で、捨て科目には一切手を付けず、その分の時間を法律科目や数的処理などにあてました。不安になることもありますが、付け焼き刃の知識では解けないと割り切りました。次に、費用対効果に関して一番代表的なのは、法律系のテキストを丁寧に完成させることです。一冊に集約し、辞典のように開けば載っている状態を作って、分からなければテキストに戻る。作る時には時間もかかるし手間ですが、直前期には作った甲斐があったと思い知ります。他には、参考書はあまり増やさないことです。結局、どれも中途半端になります。一冊これと決めたらそれを極めることが大切です。限られた時間の中で最も効率が良い勉強をするように心がけていました。

-これから勉強する皆さんへ応援メッセージ-

 私は、およそ半年で公務員試験本番をむかえました。法律も経済も全く知らない、算数・数学も正直苦手な中での遅すぎるスタートでした。それでも、なんとか結果を出すことができました。私がやったのは、ただ目の前にあることを一つ一つ片付けていっただけです。特別なことはしていません。挫けそうになること、諦めそうになることは数知れず、遅いスタートをした自分を責めたこともありました。それでも続けられたのは、先生方の励ましと友人たちと共に戦っているという意識があったからです。今は結果が出なくても投げ出さず、先生方と何よりも自分自身を信じて最後まで頑張ってください。