2017年度公務員試験のEYE合格体験記

「最後まで諦めずに」

同志社女子大学 学芸学部4年(受験時) ウルトラコース 1.0年講座 3月生

最終合格東大阪市

1.公務員を志望した理由

 私は大学でデザインの勉強をしており、その技術を活かせる仕事をしたいと思いました。また、ものづくりが好きでアクセサリーを作っていたので、ものづくりの仕事にも興味を持っていました。しかし、デザインやものづくりの仕事は給料が安いので将来に不安を感じながら働くことになるだろうと悩んでいました。その時、森本先生に「公務員になって、ものづくりに携わる人たちを、自分が学んできたデザインの技術を活かしてPRすることで行政から支援してあげたら良い」という言葉をいただき、私が求めていたデザイン、ものづくり、安定した給料の全てがそろった公務員に決めました。

2.EYEに決めた理由

 私の姉がEYEの卒業生だったので、姉の紹介ですぐに決めました。EYEは先生と生徒の距離が近く、親身になってサポートしてくれるということを姉から聞いていたので魅力を感じました。また、個別相談に行った際、受付の方や担任の増田さんがとても話しやすく、いい雰囲気だったことも魅力に感じました。

3.学習の流れ

スタート時期(4月~7月)

 大学3回の4月から通うようになりました。大学の授業やバイトをしながらEYEの講義を受けていました。4月~5月は大学のゼミの課題に追われていたのでそちらをメインに行っていました。しかし、出られない講義はできるだけないようにしてDVDをためないよう心がけていました。復習などは一切せずにただ講義に出るだけでした。講義を受けていく中で膨大な勉強量に自分にはこなせないだろうと思い、6月頃にとりあえず経済を捨てました。私は、国家公務員は考えておらず、府庁か市役所を考えていたので決断は早かったです。

中間期(8月~1月)

 夏休みに入ると本格的に勉強をしなければいけないと焦りを感じました。この頃、漠然と自分の通う大学がある京都府を受けようと考えていたので、法律の勉強に力を入れていました。8月~10月は憲法・民法を理解に落とし込めるようにDVDを見て、森本先生に質問に行くなどしました。法律ばかりに集中し、数的の勉強は講義を受けた以外に何もしておらず、10月下旬に個別授業で初めて笹田先生に数的を教えてもらい、今後のスケジュールについて話し合いました。今年中に数的の全てを一通りできるようになっていないと来年合格は難しいと言われました。そして11月~12月で畑中敦子さんの数的処理、判断推理、資料解釈の3冊を全て解きました。
 しかし、年末に私はいまどこを目指しているのか、もう一度考えてみました。その時、私は大阪府庁を第一志望に考えており、生まれ育った大阪全体のものづくり産業を支援したいと思うようになっていました。大阪府庁はSPI試験なので法律も数的も必要ありません。私の勉強の仕方や実力から考えてもSPIのみの受験は魅力的でした。父は以前からSPIに絞って勉強したら良いのではないかと言ってくれていましたが、SPIに切り替えるのはただ逃げているだけなのではないかと思って決断できずにいました。しかし笹田先生にそのことを相談すると「あなたの目指す所に必要な勉強を効率的にこなせば良い」ということを言ってもらい、SPIに切り替える決断をしました。1月からはSPIの勉強のみをするようになりました。

直前期(2月~)

 2月に入ると大学の進級制作展の準備に追われ、ほとんど大学に通っていました。3月に入ると各自治体の説明会に足を運び、市役所の仕事内容などを聞き、イメージを膨らましていました。EYEには8時~9時頃に行き、19時~20時まで勉強していました。1日中苦手な非言語をしていました。8時間程かかる教科書の非言語を4時間以内に終わらせるようになるまでやっていました。言語は問題集を何度か解くだけでした。友達と教科書を交換し、2冊の教科書を完璧になるまでこなしました。
 4月下旬に生駒市のテストセンターがあったので、その1週間前にテストセンター専用の教科書を購入し、3周は回しました。テストセンターの教科書についていた模擬試験のDVDも一通りやってみて点数は7割から8割でした。しかし、生駒市1次試験、奈良市2次試験ともにテストセンター試験は不合格でした。
 そして、その後にはテストセンター試験はないので大阪府に向けてペーパーテストのみの勉強に移りました。「これ以上新しい教科書を増やしても不安になるだけなので増やさない方が良い。自分を信じることが大切だ」と笹田先生や増田さんに言われ、今までやってきたことの復習に徹しました。そして大阪府の1次試験を受けると、結果は不合格でした。自分の教科書と友達の教科書2冊をわからない所がないまでやりましたが結果は出ませんでした。
 そこで私は今までの反省をし、何が足りなかったのかを考えました。そこで言語の対策が足りないことに気付きました。私は新しく言語対策が詰まっている教科書を購入し、その他にも合格している友達が使っていた教科書2冊を購入し、他の友達にも1冊借り、合計5冊のSPIペーパー試験の教科書を全て3~4周回しました。朝から13時まで非言語をして、午後はずっと言語をしていました。言語の単語は何度も繰り返すことで頭に定着していきました。また、言語の文章題は文章理解と違い、問題や回答選択肢に文中の言葉がそのまま使われているので、先に問題を見てから文章を読むと簡単に解くことができました。
 このように非言語だけでなく言語の対策も時間をかけて行ったことで初めて東大阪市役所で1次試験を合格し、その後の尼崎市も合格することができました。

4.EYEで学習してよかったこと

 先生方が親身になって相談に乗ってくれたことです。増田さんは私が大阪府の試験に落ちた時、私が泣き止むまで話を聞いて今後どうしていけば良いか話をしてくれました。笹田先生は私の結果がなかなか出ずに今年合格を諦めかけていた時に「最後まで全部頑張ってみて、それでもどこも受からんかった時に泣け」と激励してくださいました。また、笹田先生は私が東大阪市で初めて1次試験を合格してきた時に、もう最終合格をもらった勢いで一緒に喜んでくれました。辛さも喜びもまるで自分のことのように一緒に感じてくださる先生方に囲まれて今までやってこられたことにとても感謝しています。

5.面接・論文対策

面接対策

 面接対策を始めたのは4月頃からでした。個別授業を活用し、志望動機や自己PRを固めていきました。また、1次試験を合格し次第、模擬面接を活用して面接の雰囲気に慣れていきました。笹田先生に面接対策を見てもらう中で「あなたの魅力はその元気さやねんから、もっと元気に笑顔で行け」という言葉をずっとかけてもらっていました。それは私が面接当日に必ず思い出し、背中を押してもらえる言葉でした。他にも増田さんに「守って勝てるほど強くないでしょ?」と言われ、自分の個性を面接でぶつけてきて良いのだということを教えてもらいました。自分の個性を大切に、元気に笑顔で臨めば面接は大丈夫です。

論文対策

 論文対策は1週間で行いました。1次試験のSPIでずっと合格できずにいたのでSPIの勉強ばかりに集中し、論文対策はしていませんでした。東大阪市の1次試験合格が発表された約1週間後に小論文試験があったのでその1週間で詰めました。具体的には、織田先生の小論文のテーマ毎にポイントとなるキーワードを付箋でまとめ、テーマを見るだけで思い出して書けるようにしました。そして、ルーズリーフの表にポイントを書き出し、裏に約千文字で実際に小論文を書くというのを毎日繰り返しました。実際に小論文を書くことで構成や言い回しなどを学んだように思います。私はやまを張らずに35テーマいずれも完璧にしました。最後は自分を信じることです。私は、もしこれだけやって問題が35テーマから出なければ、運がなかったと割り切って構成と文字数だけきっちりすれば良いと考えて臨みました。

6.勉強で工夫したこと

 私は自分の行きたい所に必要な科目を絞って勉強しました。周りに合わせることなく、自分の志望先に応じた勉強方法を選択していけばよいと思います。勉強する際には、私は1つのことに集中してしまうので、できるだけその集中を分散するために時間を区切って勉強していました。朝は非言語、午後からは言語というように1日でまんべんなく勉強するようにスケジューリングしていました。また、勉強したノートやプリントなどを残しておいて試験の直前にこれだけやったという自信に繋げていました。最後は自分を信じることが何よりも大切なので、日頃から自分の自信になるように形に残しながら勉強していました。

7.これから勉強する皆さんへメッセージ

 私は最終的にSPIに絞って勉強をしました。周りは法律や経済、数的、教養などの多くの勉強をこなしている中、自分だけ逃げているような気になることもありました。しかし、自分が目指す場所に必要のない勉強はする必要はありません。受かってからいくらでも勉強できます。公務員を志してまずやってほしいのは、志望先を決めることです。自分がどんな理由でどこに行きたいのかを初めのうちにしっかり考えて決めてから、逆算して必要な勉強をしていくべきだと思います。国家を目指す方は全ての教科を勉強しなくてはいけませんが、都道府県庁や市役所などではSPIに切り替えている自治体は多く、SPIの勉強のみでいけます。自分に合った勉強法を選択して、効率的に勉強してもらえたら良いと思います。
 また、私は今回就活をしてみて、努力の上に運と縁があるということを学びました。どれだけ頑張っても報われないこともあります。しかし、そこで投げやりにならず、縁がなかったと考えて次に進むと必ず自分に合う合格先に出会えます。私は大阪全体のものづくり産業を支援したいという理由で大阪府を志望していましたが、1次試験で落ちたことでものづくりの中心である東大阪市の試験を受けることができました。東大阪市の試験のやり方は斬新かつユニークで、私を理解してもらうのにぴったりな試験方法でした。初めに目指していた第一志望ではないですが、東大阪市に合格をいただいて、いまは心から嬉しく思っています。大阪府に落ちたタイミングでものすごく落ち込み、民間企業も視野に入れた方が良いかと悩みましたが、あの時自分の軸をぶらさず、自分を信じ、公務員一本でいこうと前を向いたことが合格に繋がったと思っています。最後まで諦めずに自分を受け入れながら就活を頑張ってください。