2018年度公務員試験のEYE合格体験記

「趣味と勉強を両立して合格!」

立教大学 法学部4年(受験時) 1.0年講座 3月生
プレミアムコース10

最終合格埼玉県上級

二次辞退国立大学法人等職員

―民間就職がギャンブルのように感じてきたため、公務員を選択―

 私が最初に公務員という職業を意識したのは高校生の時です。私が通っていた高校には、とある有名な公務員ランナーの方が勤めていました。マラソンで結果を出しつつ、一切手を抜かず誠実に勤務されている姿を見て、「こういう生き方もあるものなのだな。公務員になるのもありかもしれない」と思っていました。
 本格的に公務員を志望したのは大学入学後しばらくしてからでした。恥ずかしながら、私は大学生活の殆どを、サークルを含めた音楽活動に費やしていました。ただ、プロのミュージシャンになる度胸まではなく、社会人として音楽を続けていく道を探し始めていました。
 進路を考えていく中で、だんだんと民間就職に対して違和感を感じ始めました。仕事が忙しくなり楽器から離れていく先輩方や、将来のビジョンが見えないまま就活に右往左往していく同期たち、そこにツケ込む就活セミナー、なんとなくサークルに存在していた「音楽は大学まで」みたいな雰囲気、当たり前のように存在するブラック企業、意識高い系...。
もちろんこれは僕の主観ですが、だんだんと民間就職がギャンブルのように感じてきました。そして、僕が進む道ではないかもしれないと思い始め、最終的に公務員を目指すことにしました。
 公務員は世間のイメージほど楽な仕事ではないことは承知しています。それでも、大学生活のほんの一部を勉強に割くことによって、経済的にもワークライフバランス的にも、一定以上の安定した生活を送ることができる職場に「低くない確率で」入ることができることはとても魅力的でした。また、特にやりたい業務が決まっていなかった自分にとって、2〜3年周期の部署移動によって様々な業務を経験できることは自分に合っているとも思いました。
 もちろん、人々の生活を基盤から支えることが出来ることも大きな志望理由でした。私はサークルの代表を務めていましたが、その中で、部員が安心してサークル生活を楽しむために、ルールや環境を整備していくことの重要性を痛感していました。部長としてサークルの環境を整えていった経験が、人々の生活を支えるという公務員の仕事と重なり、より一層公務員になりたい気持ちが強くなっていきました。

―入学の決め手は学費の安さ―

 学費を自己負担しなければいけなかったので、比較的安い学費で他校の遜色ないサービスを受けられるのは魅力的でした。あとは公務員専門予備校なので比較的人数が少なく、自習室の席数に比較的余裕があるところも良いと思いEYEに決めました。

―授業を、いつでも・どこでも・何回でも見ることができたのは非常に役に立った―

 昨年度の映像も見ることができた、今年度まだ開講されてなかった授業も自分で進めることが出来ました。さらに音声も落とせるので、板書が少ない授業は電車の中で聞いて進めるといった勉強も可能でした。あとは面接資料が豊富にあることです。過去の先輩方の面接情報シートや面接カードを見て面接対策を進めることができたのは良かったです。
 そして何よりも、良い意味で予備校感のないアットホームな雰囲気にかなり助けられてました。直前期になっても殺伐としてなかったので気軽に通いやすかったです。

―私の学習の流れ―

 僕は勉強しながらも、4年の4月までガッツリ音楽もバイトもやっていました。そのため、3月生にしてはかなりギリギリなスケジュールになってしまいました。真似しない方がいいです笑。むしろ「この時期にこの科目が終わってないとまずい」ぐらいに思って、反面教師にして欲しいです。皆さん余裕を持って勉強して下さい!
 法律系科目・社会科学は寺本先生、経済学・財政学は福島先生、人文科学は織田先生の授業を受講していました。また、数的処理・文章理解・自然科学は映像を見るより自分で勉強した方が早かったので受講しませんでした。イレギュラーだとは思いますが、勉強の効率を考えた結果なので自分には必要な判断だったと思います。

3月(入校)~6月 :勉強時間は週10~12時間程度。

 とりあえず取っ掛かりとして、教養政治・経済→憲法→ミクロ経済→マクロ経済と進めていきました。早速eyeの講義スケジュールから逸れています笑。既に結構忙しい日々を送っていたので、なんとか週1〜2個のペースで映像を見て、電車の中でダーウィンを解くのが精一杯でした。経済学は早くも苦手になりそうな予感がしたので、早めにマクロ経済まで手を付けることによって全体像を把握することに努めました。
 まとまった時間机に向かえる時は判断推理の問題を解くようにしていました。毎日数的処理を解き続けることが難しかったので、この時期は判断推理に絞り、時間がある時にテキストの例題を何度も何度も解いて解法を身につけることに集中しました。結果的にこの勉強法は大成功で、短期間に集中して解法を体に染み付かせることで忘れづらくなり、応用も効かせやすくなりました。最終的に判断推理を得点源にすることができ、教養試験で安定して点を取ることが出来るようになりました。

7月~8月 :勉強時間は週3~4時間程度(!)

 この時期はとにかく多忙を極め、勉強がストップしてしまいました。大学のテストに加え、サークルの部長の仕事と塾バイトの夏期講習によりてんてこ舞いになっていました。机に向かえる時間がほとんどなくなり、新しい科目に手をつけることも出来ず、既習科目の復習もままならない状態でした。
 結果として、この時期でスケジュール的にも実力的にも周りと差が開いてしまいました。もっと勉強時間を確保できるように、スケジュール管理をしっかりやっておくべきだったと少し後悔しています。

9月~12月 :勉強時間は週15~18時間程度。

 9月になり忙しさのピークは越えたので勉強のペースを上げました。まだ手を付けていなかった科目をやりつつ、苦手になっていた経済学の映像をもう一周することにしました。
 民法→行政法→民法(映像2周目)と進めていきつつ、経済学と数的推理を空いた時間に同時進行で進めていきました。民法や経済学は丸暗記しようとすると苦手になりやすいため、 何度も映像を見て根本から理解することをお勧めします。
 また、寺本先生の授業はあまり板書を使わないので、僕は電車の中で音声を聞いて授業を進めました。3時間机に向かって映像を見る時間すらもったいなく感じたためです。浮いた時間を経済学や数的の計算に回せたことで、どちらも足を引っ張らないぐらいには得点出来るようになりました。

1月~3月 :勉強時間は週36時間程度。

 サークルの役職を引退し時間に余裕が出来たのでこの時期から勉強時間を大幅に増やしました。(サークル活動自体は4月まで参加していました笑)
 この時期にやっと学系科目を始めました。僕は昔から社会科が得意だったのでなんとかなりましたが、かなり遅いスタートだと思うのでもっと早めに始めた方がいいと思います。
社 会科学と人文科学を同時並行で進め、それぞれ週に1科目終わらせていました。政治学・世界史→行政学・日本史→社会学・地理・思想芸術と言った組み合わせで進め、財政学や経営学もこの時期に終わらせました。かなり無理のあるスケジュールでしたが、何とか3月末までに全科目消化出来ました。
 もちろん他の既習科目の復習もしていましたし、文章理解や資料解釈の問題も解き始めていました。この量の科目を回せたのはやはり勉強の効率化とスキマ時間の活用が上手くいっていたからだと思います。
 この時期に特別区と地方上級の模試を受けました。専門試験は散々だったのですが、何故か教養試験と小論文の結果が良く、結局両方B判定でした。やはり模試の結果はあまり当てにならないと思います。弱点把握と小論文の添削ぐらいの活用で十分です。

直前期:勉強時間は週40時間程度。

 直前期はひたすら過去問を解いていました。
 とりあえず特別区の過去問を10年分解き、間違えた問題・選択肢をノートに記録して、空いた時間に読み返して弱点を補強していました。ほかの試験先においても同様の勉強を行っていき、安定して8割以上の点数を取ることができるようになりました。
 また、直前対策講座に参加して知識の抜けを補っていきました。この時の織田先生の人文科学・小論文のレジュメは非常に役に立ったので受講をお勧めします!
 さらに、「受験ジャーナル 公務員試験直前対策ブック」も活用し、時事問題や法律改正対策もしていきました。筆記試験の要点もまとまっているので、直前期とても役に立ちました!おすすめです!
 筆記試験は特別区、埼玉県庁、国立大学等法人を受験し、すべて合格することができました!

―私の面接・論文対策―

 論文対策はとにかくレジュメに載っている模範解答を読み込んでいました。授業時や模試で数回添削してもらいまいたが、結局原点箇所が知識不足によるものしかなかったので、アウトプットよりもインプットに力をいれていました。構成や文法的な減点が多い人は他人に自分の答案を見てもらう機会を多くしたほうがいいと思います。
 面接対策ですが、はっきり言って特別な対策はしていません。模擬面接も2回程度で、友人とも数回しか練習しませんでした。ただ、民間を受ける友人たちと一緒に自己分析はやっていました。公務員試験は、筆記試験を突破したらあとは民間就活と大差ないと思います。結局人柄を見られるので、民間を受ける人たちと一緒に対策していくのは結構有効だと思います。
 あとは面接アドバイス会でもらった予想質問集に基づいて政策を調べて回答を作っていったぐらいです。特に自分を作らずに自然体でいることを心がけていました。

―「効率化」と「スキマ時間の活用」-

 筆記試験の勉強においてはとにかく「効率化」と「スキマ時間の活用」を意識していました。通学時間が片道1時間あったのでその時間は絶対に勉強に充てていました。また、ちょっとした時間に勉強できるように、ダーウィンを解体し、ページ単位でポケットに入れて解いたりしていました。授業は基本的に2倍速で視聴し、時短を図っていきました。
 前述しましたが、板書が少ない授業については音声で受講して、机に向かえるときは計算問題などを解いていました。スキマ時間を使っていくからこそ、机でできる勉強とできない勉強は明確に区別するべきだと思います。はっきり言って、経済学や数的処理以外は机を使わなくてもできると思うので、いろんな場所で勉強するようにしてみてください。
 筆記試験以降については、とにかく「人と会う」ことをお勧めします。別に面接練習じゃなくてもいいし、民間を受ける友人でもいいし社会人でもいいです。就活期間はどうしても人と会わなくなりがちで、寂しさを感じることが多くなってきます。就活生でそう思っている人は周囲にも多くいると思うので、ぜひ積極的に声をかけてみてください。お互いの不安も収まるし、意外と有益な情報が入ってきたりもします。

―行動することで自分に合った職場を見つけて―

 実は筆記試験直後ぐらいまで特別区が第一志望でした。しかし、説明会などに参加していくうちに埼玉県庁の方の人柄に惹かれることが多くなり、面接直前期ぐらいには埼玉県庁が第一志望になっていました。面接でも、埼玉県庁の方が和やかな雰囲気で、「自分に合っているな、この人たちと働きたいな」と感じたほどでした。最終的に特別区は二次不合格となってしまいましたが、面接で特に大きな失敗をしたわけではなかったので、単に縁がなかったんだなとしか思いませんでした。むしろ埼玉県庁に最終合格できて本当にうれしかったです。
 公務員試験だとどうしても試験名や試験区分にとらわれがちで、その向こうにある人柄や職場の雰囲気まで見えていないことが多くなってきます。ぜひ、受験先を訪問したり、職員の方と会う機会を作って、人柄や所職場の雰囲気を肌で感じてみてください。本当に自分に合った職場が見つかるかもしれませんよ。
 皆さんどうか勉強を頑張って、思い思いの道に進んでいってください。応援しています。